暖地だんちの山地さんちや林内りんないに生育せいいくします。常緑じょうりょく広葉樹こうようじゅの高木こうぼくで、高たかさは約やく20～25メートルになります。樹皮じゅひは白色はくしょくですが、太ふとくなると赤褐色せっかっしょくとなります。葉はは互生ごせいする単葉たんようで、長ながさ3～7cm、幅はば1.5～3cmの倒卵形とうらんけいで、全縁ぜんえんまたは上部じょうぶに少数しょうすうの波状はじょうの歯牙しががあります。葉はにはよく大おおきな虫むしこぶができます。虫むしこぶは大おおきくなると穴あなが開あき、ここを吹ふくと笛ふえのような音おとが出でることから「ヒョンノキ」の別名べつめいがあります。葉柄ようへいは長ながさ5～10mmです。葉腋ようえきに長ながさ2.5～4cmの総状そうじょう花序かじょを出だし、上部じょうぶに両性花りょうせいか、下部かぶに雄花おばなをつけます。花はなには花弁かべんはなく、赤色せきしょくの雄おしべが目立めだちます。果実かじつは長ながさ7～10mmで広卵形こうらんけいの蒴果さくかで、表面ひょうめんに灰白色かいはくしょくの毛けが密みつにはえ、先端せんたんに花柱かちゅうが残のこります。花期かきは3～4月がつです。木材もくざいは非常ひじょうに固かたく、家具かぐ、器具きぐ、楽器がっきなどに使つかわれます。鹿児島かごしまでは、イスノキ材ざいの木刀ぼくとうを示現流じげんりゅう系統けいとうの剣術けんじゅつで使用しようします。