アカウミガメは、赤道付近と極地をのぞく海域に広く分布しています。非常に広い生活圏をもつウミガメとして知られていますが、北太平洋地域では日本が唯一の繁殖地になります。甲らの大きさは70~100cmほどで、比較的頭が大きく、下あごが発達します。体色は全身褐色で、お腹はオレンジ色です。 5~8月にかけて上陸し、外洋に面した砂浜で産卵が行われます。鹿児島市では、喜入地区の海岸で上陸、産卵が確認されています。親ガメは日没後~夜半のあいだに上陸することが多く、卵は30~40cm掘られた穴に、平均110個ほど産み落とされます。卵は50~75日程度でふ化し、夜、捕食者の目から逃れるように海に帰っていきます。その後、親になるまで生活史は、いまだよくわかっていません。最近の研究では、北アメリカ沿岸できわめて遅い成長(親ガメになるまで10年かかります)をしながら、漂流生活をしていると考えられています。
生きもの図鑑