高さ30~40m、径1~2mに達する常緑針葉高木です。山地で広く見られますが、沢沿いなど水分や栄養分が豊富な場所を好みます。古くから植林されており、日本の造林面積としては最も広い樹種です。幹は直立して、長い円錐状の樹形になります。樹皮は赤褐色で、縦に裂け、帯状に薄く長くはがれます。花期は2~4月で、雄花、雌花ともに小枝の先につきます。雄花は複数の雄しべが長楕円状に集まったもので多数の花粉を飛ばします。葉は基部が枝に密着してらせんを描いてつき、葉身は先端が尖った鎌状の針形で、枝全体としては一面に上向きの針を並べたようになります。葉は夏は緑色で、秋~冬には赤褐色になります。ヒノキと共に重要な林業木で、建築、船舶、彫刻、器具材など多岐にわたって利用されます。
生きもの図鑑